クマケンの珍現場 超!特殊な化粧

型枠大工の皆さん このブログをご覧の皆さん こんにちは

いつも当たり前の様に使っている「ケレン」の由来は

clean(クリーン)→ケリーン(ローマ字読みで)ケレーン→ケレン

と言う事を昨日発見致しました 隈元建設のヒカルです

さて、最近「型枠劇場」等ちょっと寄り道をしております

クマケンの型枠ブログですが

今回は久々!ちょっと珍しい(そして難しい)クマケンの

施工事例をご紹介したいと思います

現在 隈元建設(以下、クマケンと言います)はとある琵琶湖のある県の

とある有名大学のとある寮の製作に取り組んでおります

その現場の外壁は大変個性的です

ヒカルも一生に一度見るか見ないかのレア度合いなので

この場を借りまして皆さんにご紹介しますね!

では実際に見て頂きましょう! その外壁がコレ!

え…!? 何コレ…!?

一見地味で型枠関係無い方には何のこっちゃサッパリ意味プーな写真ですが

分かる人には分かるのです… え、何が分かるかって?

これを作るに際して発生した汗と血と涙の数ですよ!

断面はこんな感じ!

これがね…職人泣かせなんですよ…

この現場の外壁はこの三角の浮き出た模様が

154mmピッチでズラーーーっと並んで模様を作っております

ココでこの努力の結晶の価値が

あまり理解出来ていない方の為にちょこっとご説明!

そもそも型枠は凹んだ模様を作るのは(難しいけど)未だ大丈夫

しかーし…出っ張った つまり凸の模様を作るのは至難の業なのです

手間も時間も経費も何もかもチョベリバな感じで必要です

更にこの現場は化粧打ちっ放し仕様…

失敗は切腹と同じ…!間違いは…許されない…!!! ドキドキ

このヒカルの剛毛に包まれた心臓でさえ少しドキドキしました!

因みに通常の打ちっ放しはこんな感じ

この三角模様を外壁に作る為 我々が試行錯誤し

無い知恵を絞り そして干からび!試し打ちをして頭も打って!!!

閃きましたのがこのやり方!ご覧下さい!

ジャジャーン!どーですか!横からはこんな感じ!

どうなっているか分かりますか?

これは先ずね、規正パネルが下地になっておりまして

その上に加工した小幅のベニヤ板が154mm間隔で

打ち付けられているのです!

こんな感じで!

そうしますと、コンクリート流し込みましたら

こんな感じになって!

先程申しました三角形の模様が出来るって話です!

しかし、言う程簡単ではありません!

仮にその三角形の凹みを作ったとしてもそれだけでは

綺麗に コンクリートが入りません!

ベニヤ板の斜めカット部分からベニヤがコンクリートの水分を

過剰に吸ってしまうからです

入りませんって言うか入りませんでした!検証済みです!ハハハ…

三角の大きさを決定するだけでも朝まで生会議!

クマケンの四天王は当初 三角形の大きさを12mmの45°カットで

考えておりましたが それでは三角が多き過ぎるんちゃうかー!っとなりまして

最終的に6mm 45°カットに決定しました(間隔は154mm)

斜めカット部分は水分を吸わない様に

こんな工夫を!

そう!補修液 チマチマ塗りました!全てのベニヤに!!!

トータル7000枚!ワオ!皆よー頑張った!パチパチ

「でもさ、ハッピーエンドになるのは未だ早いんじゃ無い?

ベニヤの幅は12mmだよね?

Pコンってベニヤ1枚の幅に合わせて作られているよね?

でも、クマケンは今回パネルに小幅ベニヤを

重ねたんだよね?ほな12mm×12mm=24mmになったんちゃうん?

って事はやで?Pコンの軸の長さ足りひんかったんちゃうん?」

はい、そう思いますよね!ですので今回クマケンは

ちょっと変わったPコンを使用しました!

それがコレ!

通常のPコンはコレ!

お分かりになりましたか?そうです!軸足が取れるのです!

軸足が取れるので今回クマケンは通常より12mm長い軸を使いました

皆さんも盗み板を張る時にはこのPコンが便利ですよ!

さて、これにて今回のクマケン珍現場報告は終了です

見えない努力とは言え、オッサン連中が豪雪の日も氷点下の日も

三角の模様の浮き上がりの度合いに超神経質になりつつ

完成させた寮ですから寮生には大事に使って頂きたいですね!

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隈元建設の八代亜紀『ヒカル』。 私がブログ書いてます。 型枠大工さんを応援しちゃい隊 隊員ナンバー#001

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